ドイツ・環境・自然

環境の国って言われるドイツだけど、色々とジレンマがあるみたい。環境・自然を中心に日常の事書いています。

第23回気候会議に開催地「ボン」と市民の環境活動について

かと環境問題がメディアで取り上げられるドイツ。

 

今年11月に23回気候変動枠組条約締約国会議(COP23)が開幕するドイツの旧首都ボンにてその決起集会の一つ、気候キャンプが行なわれた(8月18日より24日まで)。若者達が1週間テントをはり、プレゼンテーションや活発なディスカッション、市内デモ、また臨時クリティカル・マスを行ない環境保全の大切さを訴えた。

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さてこのクリティカル・マス(Critical Mass)について今日は少し書いてみたい。

 

簡単に言えば自転車デモである。月一回、自転車集ま車道を集団で走行する。本来は自転車に優しいまちづくりをアピールする社会運動であるが、サイクリングイベントして気軽に参加する事も可能だ。(なので自分も一緒に走ってきた)Wikipediaによるとサンフランシスコで1992年に開始されたものが起源でであるという。

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ここ数年、ドイツでも交通手段、主に通勤・通学手段としての自転車利用率が年々伸びおり、自転車用高速道路の整備なども進められている。近年は電気アシスト尽きの自転車の普及で10キロほどの道のりでも汗をかかず、また渋滞に巻き込まれる事なるスイスイと目的地に辿りつける。

 

しかしヨーロッパで一番進んでいる自転車の街・コペンハーゲンにはまだまだ敵わない。取り分け旧西ドイツではやはりまだまだ、車中心の社会である。

その社会で自転車への配慮を求め、また自転車の持つメリットを活かして環境保護を呼びかけるとともに、更には車と同等の権利(例えば車線数や幅)を求めての自転車デモある。現在ドイツでおおよそ50都市で定期的に行なわれている。

 

大人も子供もハンドサイクル(手で漕ぐ自転車)もサイクルトレーラー(ちびっ子やペットなどを乗せて自転車で引っ張るトレーラー)も色々あり。またイベント的要素を忘れる事なくサイクルトレーラーにスピーカーと発電機を載せての大音量の音楽を流すDJチャリもある。デモというより、自転車のパレードである。各自転車もベルを「チリン・チリン」しながら走行する

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なお自転車デモか行なわれている間は車やバス、トラムなどはなかなか動けない。デモとして許可をとってある場合は更に警察などによって車の規制なども行なわれるであろう。

 

実はドイツの交通法よると15台以上の自転車が走行する場合、一つの集団として走る事を薦めており、更に自転車車道であっても、通常の車用の車道を道幅で走行する事が認められている。早い話自転車集団=大きな車一台という解釈になるようである。よって自転車デモ集団の後ろにいる車は無理な追い越しをしてはならない、また自転車デモ集団も道路交通法を守り、「大きな車」とし車線から食み出しは禁止である。

 

車のドライバーの反応にはやはり個人差があるが、比較的自転車デモに寛容である。クラクションをならし応援してくれるドライバーも多い。

ドイツでは自転車利用率が上がれば、それだけ車の渋滞が緩和されるという見方が強い。しかし自転車の存在を気にかけないドライバーも多く、また車道脇に設けられているサイクリング・ロードに駐車する車も少なくわない。(ドイツは通常路上駐車が認めらている)。自転車ライダー曰く「公道には危険」が多い。このような危険が通勤・通学手段としての自転車使用にブレーキをかけているという。また車のドライバー曰く、「交通ルールをまもれない自転車」もいるとのこと。

 

ちなみに6月、7月のボンでの参加者は各246名、275名だと聞く。なお今月8月の開催本日25日(金)の予定だある。

 

第23回気候会議でのホスト役を努めるボン。ボン市民の環境意識も世界に恥じないもであるように願いたい。

 

ソース: Critical Mass Bonn, Wikipedia, (StVO)