ドイツにいる野生のインコ
フラミンゴの話がでたのでもう一つ鳥のお話をアップしてみます。
ベルリンのカラスを初めて見たときは黒とグレーの2色カラーでビックリしたのですがそれと同じくらいビックリしたのが、私の住む町に生息している野生のインコ(オウム?)です。日本語ではワカケホンセイインコ(wikipediaより)というそうです。ドイツ語では「首輪インコ」と言った所です。ケルンの動物園から逃げ出したのが始まりだと言われていて、ライン川沿いに生息域を拡大していきました。
ケルンやデュッセルドルフ、フランクフルトなどいるそうで、ドイツ国内ではざっっと数万羽ほどいるそうです。ちなみに近年東京や神奈川県でも確認されておりその数は1500羽ほどだいうことです。
さてこのインコ達ですが寿命は30年と長く、また寒さにも強いと聞きます。そして頭も良いそうです。食性に関しては木に付く花や果物の花や実を好んで食べます。他の国ではひまわりやトウモロコシなどが被害に合う事もあると聞きますが、自分の知る限りでは何時も木の上に止まっていて、地面近くにいるのを目撃した事ありません。
ドイツの自然保護団体は農業に大きな被害はでていないっと言います。多分これはこのインコが地面近くに来ないからなのかもしれません。たまにリンゴの木やサクランボの木に止まり果実を齧っている事もありますが、どちらかというと木の花や小さめの木の実や種を食している事が多いです(どんぐりなどの大きい木の実もあまり食していないようです)
但し多くの場合、このインコ達は数羽から場合による20羽、30羽など群れで行動するので、このインコ達の食後の木の下には木の実の鞘や種の固い部分、小枝や葉が散乱しており嵐や台風の後みたいで。但しハトのように大きな「粗相」が目につく事はありません。(小枝や木の実の鞘はカスが多すぎるだけかも・・・)
緑色で綺麗なのですが、やはり外来性なので生物多様性への懸念もあります。例えばこのインコですが木の穴や屋根の隙間に巣をつくります。木の穴や家屋の隙間に巣をつくる在来のリスや鳥達もいます。ここで巣穴を巡って競争で発生します。
ちなみにドイツは住宅難です。取り分都市やその近郊のベットタウンは需要と供給のバランスが取れていなく、家賃も家屋の購入価格も上昇する一方です。価格は10年で約2倍になっています。都市の人口に対しアパートやマンションの数も足りなく、引っ越し先を捜すのに20件、30件っと応募を出しやっと一件契約に繋がる・・なんて事も普通にあります。
人も鳥も住居探しには苦労がついてまわるようです・・・。
ドイツで野生のフラミンゴを見る。
ドイツの山の中には有難い事にクマは生息していません。なので一人、二人で数日かけてハイキングをする人も夏場は多く見受けられます。
近年はドイツ国内では絶滅したオオカミは東欧より入ってきており、ドイツの森の中に生息してますが、人から姿を隠して生息しているので捜してもほどんど発見できません。
家畜などが襲われる事故は何度か起きていますが、人間と遭遇したオオカミが人を襲うと言う事故が現在まで確認されていません。クマとイヌ科のオオカミの違いかもしれません。
ドイツには自分のまだ見たこと無い野生動物がまだまだいます。大型の哺乳類ではオオカミや1m位になるオオヤマネコが生息しています。また外来性の種としてはアライグマなどもいます。
なお都市にも身近な野生動物が多く、ベルリンに住んでいた時はウサギは多く、ハリネズミ、キツネ、イノシシなどには年に何回かは目撃します。
またドイツの北の海にはアザラシが生息しており、真冬の2月にアザラシを見に行った事もあります。(人よりアザラシの方が多い自然保護区の島)
そして今回、やっと行きたかったフラミンゴを見に行く事ができました。
ドイツで唯一野生のフラミンゴを観察できる場所がオランダとの国境近くの自然保護区内の湿原にあります。以前一度南アフリカでフラミンゴのコロニーを目にした事があります、ここドイツで野生のフラミンゴにお目にかかるとは全く思っていませんでした。
(google mapより)
そんなこんなで自然保護区に近い町に宿をとり、そこから自転車で10キロほど離れたフラミンゴの沼に行ってきました。
そしてフラミンゴを見る事ができました。が、野鳥観察用の小屋からフラミンゴのいる対岸までは20mほど離れており、「遠くにフラミンゴが・・・」という感じでした。ロックバンドやアイドルのコンサートを会場の一番後ろで見る感じに近いもの感じました。
繁みに隠れていたシカさんの方が至近距離でした。
さてこのフラミンゴの由来なのですが、一昔前に動物園またはフラミンゴを飼っていた貴族の庭から逃げ出したと言われています。なのでアフリカから渡って来るわけでないとの事。なお冬場は南下しフランス辺りで越冬するとの事。なので渡りはするようです。
余談ですがドイツに生息するコウノトリはアフリカとドイツを渡っています。コウノトリの良い写真が取れた、この鳥についても書いてみたいと思います。
ドイツ・エネルギー高騰のついて・風力発電には賛成?反対?
PCR検査で(多分)擬陽性がでてしまい、隔離になり予定の飛行機に乗れませんでした。
なぜ擬陽性かと言うと、3月にコロナ感染を体験をしたからです。それから回復しました。そして定期的に薬局で抗原検査を受けており、結果は毎度陰性。そして陽性反応の出た翌日に納得がいかなく、再度PCR検査をしてもらった所、結果は陰性でした。しかし一度陽性になってしまうと隔離なので、二度目のPCR検査が陰性でも認めてもらえませんでした。
まだまだ色々とハプニングがあったのですが、結果を言うと予定の変更をする事に・・・。
日本では勉強会に講演者として参加する予定でした。ドイツのエネルギー高騰の話をしようと準備しましたがこれもかなわずでした。
エネルギー高騰の詳細を書くと数ページになってしまうので、講演用に準備したスライドの中から、日本で然程知られていない事について書いてみたいと思います。
ドイツは2030年までに再生可能エネルギーを総需要の80%をまで増やすという事ですが、現状では再エネは全体の40%よりちょっとばかり多いっと言った状態です。
この40%を今後8年間で2倍の80%にするのは風力発電なり太陽光発電なりの設備を「ガンガン」設置していかないと必要エネルギーの80%を賄う事は難しい事だと思います。(加えて言うのであれば作ったエネルギーを効率良く貯蔵する技術も必要)
温暖化防止の為に「ガンガン」風力発電設備を作りたい所ですが、そう簡単ではありません。その中で風力発電反対派の声っという物があります。この反対派の懸念は風力発電近くに住む住民の健康被害、環境破壊や生物多様性へのダメージです。これにより設備の新規設置が難しいっと言う現状がドイツにあります。
実際に南ドイツのバイエルン州では「住居と風力発電は風量発電の高さに10を掛けた距離だけ離す」というルールがあります。
風力発電の風車が100mなら100mx10=1000m(1キロ)となり、住宅と風車までの距離は最低1km開ける必要があります。風車の高さが200mあれば2キロ離す必要があります。
そして住宅地から2キロ離れれば次の住宅地になってしまいます。
なお現在、エネルギー高騰により緩和案が検討されており、高風車の高さに関係なく1キロの距離を離せば新規風車の設置を許可するという方向にすすんでいるそうです。また高速道路沿いや工場地など騒音や多かり少なかり環境負荷のある所にも風車の新設を増やしていくと言うそうです。
また生態系、取り分け渡り鳥やコウモリがプロペラに巻き込まれてしまう事を懸念する意見も多くきかれます。
コウモリについては私の大学時代の同僚が調査を行っており、彼らの調整によるとコウモリが風車に巻き込まれ夜があると言う事です。月齢によるのか、コウモリの獲物になる虫の行動によるにはか不明だそうですが。まだ最近の研究データによると、定住しているコウモリの種ではなく移動や渡りをするコウモリが風車に巻き込まれるっと言う調査を発表しています。定住している種は風車を学習している可能性も高いと自分は思います。
渡り鳥ではないのですがドイツ・欧州にはあか鳶と言う大型の猛禽類がいます。この鳥はイギリスでは一度絶滅したほど数が減った時期もあるそうです。このあか鳶の世界個体の90%以上は欧州におり、また40%以上はドイツにいる為、ドイツではこのあか鳶の保護も行われています。
そしてこのあか鳶の生息値と風車の設置場所が重なる為に新規風車の設置案の半数は許可が降りないとも言われています。
ここでも風力発電賛成派と反対派の対立が発生しています。
なお風車の設置とは直接関係ないのですがドイツ・イタリア・フランスなどの国を中心に欧州プロジェクトによるあか鳶の生息調査と言うのは2013年から行われいます。その調査の一つにこの鳥の死亡原因の追及も行われいます。調査開始より今日まで1500以上の個体にGPSセンサーをつけ、その生態を調査しています。そして死亡と同時にその個体とGPSを回収しています。そしてその死亡個体で死因を調べています。現在まで1330の個体でGPSを回収したとの事です。
昨年末の中間報告では欧州内の426羽での死因が発表されていました。それによると風車に巻き込まれてたり衝突で死んでしまいっと言う個体はさほど多くないっと言うデータがでています。また一番多い死因は敵に捕食されてしまう事だそうです。そして2番目に多い死因は興味深い事に中毒死だと言うそうです。
これはあか鳶が畑なのでネズミなどを狩るのですが、このネズミがネズミ捕りの毒を食べている事があるそうです。ネズミ捕りの毒は数日かけてネズミに利き、少しづつ弱ってきます。そして弱ったネズミは元気なネズミよりもより簡単に捕食されてしまいます。
つまりネズミ捕りの毒が間接的にあか鳶を害をあたえているっと言う事です。
なおこの調査データについてですが既にNABUや野鳥保護団体からいろいろと「突っ込み」や「反対意見」が書面で発表されており、私自身、この欧州プロジェクトの最終報告に大変興味があります。
さて上のほうで「あか鳶の保護」について少し記述しましたが、その保護の一例として風力発電会社により行政と一緒にこの鳥の保護をおこなわらている事例もあります。
風車の設置地域と生息域がかさなっているあか鳶ですが、人口的に餌やりをおこなったして、集団の個体数の維持をおこなっており、近年は保護の効果が現れており、数が増えていると聞いています。
それでも現実的には風車に巻き込まれる個体やまたあか鳶以外の渡り鳥や猛禽類がいます。
そんな事もありこれから求められるのは「環境にやさしい再エネ」です。
いま注目されているのはスマートカメラやセンサーを使用しての衝突防止の監視システムです。1キロ先の大型の鳥を観測できる高性能カメラの使用やAIを使用して鳥の飛行速度や飛行軌道などを計算し、一次的に風車と停止させ、衝突を防ぐシステムなどの研究・開発が進められています。
Coronatest.deの陰性証明書の見本
ケルンにあるCoronatest.deと言う検査機関でのPCR検査の陰性証明書の見本をアップします。昨日見本をもらってきました。Coronatest.deはドイツ国内色々な所に検査所があります。場所により異なる可能性もあるのでご自分で再度ご連絡する事をお勧めします。(だってここドイツなので・・・)なお3月9日(3日だったかな?)から有効な鼻ぬぐい液のサンプルについては記述がありませんでした。Coronatest.deの方でまだ対応できなていないようです。
コロナおこもりは創作意欲に駆られて・・・。
ここしばらくお日様が見える日がなかったのですが、今日は久々いに冬晴れ。
ソーラーパネルはお日様の光を浴び、エネルギーを発電。
専用のアプリがあって、スマフォで発電エネルギー量を見る事ができます。
そのアプリが示すにはこの太陽パネルは縦に置くより、横にして置く方が生産エネルギーが高い事が判明。
よってスタンドを作ってそこにパネルを設置。
同居人が日曜大工をしている間、自分はコロナでお籠りした際の「縫もの」の写真を整理したのでアップする事にしました。
マスクが市場になくなったのでマスクをいっぱい作りました。クマの鼻型マスクは今年のカーニバルで使えるかも・・・。
後はご近所のちびっ子たちへ・・・。
自転車バッグは自分使用。ドイツの自転車はかごが付いていないのが普通なので何か荷物を入れるものがあると便利。下は自分のロードバイク用。
端切れで作ったトートバック。端切れ巾着にしたけで、不便だったのでリメイクしてミニトートバックに・・・。下のハリネズミの布も端切れ。
オンラインで提供されている作りかたを見ながら、型紙は自分で起しています。そして実際に作ってみて、気に要らない所は縫目を解いて縫い直しをします。そして型紙も修正します。型紙が確定しているのは下のショルダーバッグとスマフォポシェットです。
布と合成皮、布とビニール加工の布(ビニコ)のコンビネーションがお気に入りです。
型紙がきまったら、清書じゃないけど、型紙通りに作って、後は使ってくれる知人やご近所さん、仕事先の同僚にプレゼント。もう少しスキルが上がれば良いなぁ・・・。
ソーラーパネル : ベランダ発電 : ドイツ
ゆるゆるなエコ生活をしています。何が緩いかと言うと、「エコ」に対する気持ち。出来る範囲で無理をしないようにエコを重視しています。
実はウチのベランダにはソーラーパネルが1枚あります。賃貸のアパートなので大きな改修は出来ないのでひっそりと1枚のみ立っています。
これのメリットは持ち運びが可能な事。夏場には庭に設置して使用出来る事。車なら一週間位のキャンプにも持って行けます。天気が良ければ230Vの電気機器、例えばラップトップとクーラーボックスくらいなら同時使用ができるほどの発電ができます。更に5VのUSBケーブル使用の充電や12Vの電気湯沸かし器なども上記の230Vとは別に使用可能です(※ドイツは230V。日本は100V)
実は今年に入り今まで使用していた太陽パネルをもう少し発電量が多いものと交換しました。
ただ問題は全てベランダに発電装置をおいてあるので太陽発電で作った電気を使用する為には電気コードをベランダからひっぱてくる必要があり。
まさか賃貸の住居の壁に穴をあけるわけにも行かないので、キッチンの換気口から電気コードをベランダに延ばそうかと模索中。
なお冬場の天気が悪い日は、やはりパネル一枚では発電量も限られています。バッテリーに電気がチャージされますが、例えば一回電子レンジを使用すると、チャージするまで些か時間がかかります。
ドイツ : 環境保護と農業促進 (2022年1月)
世の中まだまだコロナ禍が続いています。ここドイツでも出口を模索中です。
しかし自分の生活はコロナ禍ですが特別不都合は感じていません。(運動不足と日本渡航の難しさを除けば)
どちらかと言うとコロナ前より忙しい様になりました。しかしもしかしたら時間の流れが緩やかになって為に、それに流され時間の使い方が下手になったのかもしれません。
コロナ禍でミシンを新調し、時間のあるときにミシンを踏んでいます。ここ2年で少しばかり上達したので今度作品集をアップしてみたいと思います。
なおブログの方はずっと書いていませんでした。仕事のアスベスト関連は不定期でFacebookに書いているのですが、趣味のブログまで首がまわりません、困った事に・・・。
時折ブログサイトの観覧数のお知らせがくるのですが、これを受け取る度に「罪悪感」が生まれ「何か書かなければ・・・」と言う思いに囚われます。自己満足のブログですが、時折訪ねて来
てくれる方がいるようで、嬉しいです。
さて3日前のニュースで環境大臣と農業大臣の二人がそろって記者会見を行いTVのニュースでもその内容が報道されました。
実は環境保全と農業の促進とは意見が対立する事が多くあります。例を挙げあるのであれば、農薬使用がその一例になります。生物多様性の保護と湿原と森林の保全を考えれば農薬使用を避けるのが一番ですが、農業に置ける効率や利益を考えれば農薬による恩恵は大きいです。
この様に相対するなかドイツの環境省(環境・自然保護・原子力安全省)と農業省(食糧・農業省)は『環境を配慮しつつ持続可能な農業を目指し双方が協力し農業全体の方向転換を行っていく』というステートメントを発表しました。メディアでは環境と農業の「新たな戦略的提携」と大きく見出しがでていました。
肥料による土壌や水の負荷の削減や、家畜飼育の改善などが多くのテーマがあるのですが、同時に農業に掛かるコストの高騰、また販売価格の上昇など農家や一般消費者の懸念も高まっています。
ドイツは2024年にはグリホサートの全面
禁止する計画をだしています。つまり2023年末までに除草剤グリホサートを市場から排除する方向です。それと同時に農家にはEUによる補助金が支払われるような仕組みを築いていくようです。
両省は農業、自然、環境保護を統合し社会全体の課題の一つとし農業形態の迅速な改革に努めてい行くという事を発表をしました。