ドイツ・環境・自然

環境の国って言われるドイツだけど、色々とジレンマがあるみたい。環境・自然を中心に日常の事書いています。

コロナウイルスとドイツ:農家と出稼ぎ労働者

コロナウイルス感染及びそれの感染爆発を防ぐべく外出規制やそれこそ隣国との国境を実質的に封鎖したドイツ。外国人の入国は禁止。コロナ危機と言われる経済ダメージもでてきている。

そんな中、今日のニュースより。

農家では畑で作業を始める時期である。自分の住む町の近郊にも畑が多い。通常この時期ポーランド、ブルガリア、ルーマニアなどの旧東欧から季節労働者がやってくるのだが、今年はコロナウイルスの関係で出稼ぎ労働者がいない状態であるという。よって農家は猫の手も借りたい状態だと聞く。

 

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さてドイツは学校や大学は休校、また多くの職種でも就労時間の削減やそれこそサービス業では店舗を開けられないでいる。自分のように能天気な人間は「時間がある人もいるので農家にお手伝いに行けば良いのに・・・」と考え無に発言してしまうのでが、そんなに簡単ではないらしい。

この時期ドイツでは300,000人もの出稼ぎ労働者がやっれくると聞く。彼らは低賃金で畑で力仕事や肉体労働などの作業を行う。ドイツ人ならその賃金ではやりたくない作業である。

 農家は低賃金労働者を雇用する事で出費を抑える事ができ、最終的にはその恩恵を受けるのは消費者である。っというのもドイツは他のEU諸国に比べ食料品が安い。

 

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人手不足の農家の大変さをわかる。しかしその一方で安い労働者を雇用しないと作業が進まないシステムに対しなんだが「モヤモヤ」している自分である。

 暖冬で農産物の成長が速いと思いきや春先の寒波で開花した花がダメになった例、夏の水不足、秋口の豪雨で収穫前に農産物がやられてしまった例。近年農家を取り巻く自然環境は波乱万丈である。また農家の収入も平均的みて少ないはないが高給でもない。大学新卒のお給料と比べると分野にもよるが大学新卒のお給料の方が高い場合も多い。そんな事もあり農家が労働環境改善を求めるデモを行い事も珍しくない。

 

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何が言いたいのかというと、早い話農業を取り巻く労働環境、自然環境は時として厳しい事も多い。よって低賃金の出稼ぎ者の雇用も理解できる。しかしそうしないとやっていけない農家を取り巻く社会環境になんだか疑問も感じる。

 ちなみにケルンでは失業者が畑仕事にでている。今の時期は白アスパラの収穫である。ドイツの職安が失業者をオーガナイズして農家をサポートしている。

 

コロナウイルスとドイツ

28日に日本出張を終えてドイツにかえってきた。日本では武漢から帰国の人を乗せたチャーター便のニュースやクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」のニュースが市民の注目であった。そしてその時のドイツでの感染者数は10人前後だったと記憶している。

それから約一か月と数週間が過ぎたドイツ。現在の感染者は16千人から2万人以上だと言われている。

学校は休校、イベントは中止、美術館や映画館、コンサートホール、スポーツジムなどは休館、飲食関連のお店も地域により営業停止か大幅に制限されての縮小営業。開いているのはスーパーや薬局、銀行、郵便局などに生活に必要なお店や店舗だけである。

消毒剤やマスクは2月のうちに店頭から消えていたが、ここ2、3週間前程から買いだめをする人が増えスーパーの棚は品薄である。トイレットペーパーも入荷時に行けば有るものの、翌日にはすでに棚は空である。店員に入荷予定を聞くと「分れば良いのだけれども・・・」「自分でもわからない」と言う返答である。(まぁパニックを抑える意味で入荷日を言わないのかもしれないが・・・)。来週こそは、うまく入荷タイミングでトイレットペーパーが買える事が願う・・・。

さてドイツ国内では外出制限がされており、一部の地域では外出禁止令も発令されている(ただし日常生活最低限の外出、例として買い物、出勤、そして個人または家族少数での散歩やジョギングなどの活動は認められている。

さてドイツの現在取っている方針だが、感染者、取り分け重症患者の増加率を抑えるべく、人と距離を置く事である。人がアクティブに行動する場合と必用最低限のみの行動であとは自宅待機などする場合では感染増加の速さと数がことなる。一目でわかるサイトがあるので興味がある人は覗いてみると良い。https://corona.katapult-magazin.de/

その為に上記にある外出制限が重要である。そして2つ目に重要なのは隣人との距離である。屋外に出た場合、それこそスーパーのレジで並ぶ時など隣人と2mの距離を置くように言われている。当初はニュースでは手洗いについて何度も言われていたが、23日前より「人との距離を明けけましょう!」と盛んに言われるようになった。これにより国内のアウトブレイクを封じ込める策である。

医療分野では重症患者が今後さらに増える可能性があるため、退職した、または休職中の医療従事者や医学部や看護学の上級学生などにも声がかかっていると聞く。彼らがデスクワークや電話対応、また急を要しない入院患者の対応を行う事で現役の医師や看護師は重病患者の対応に集中できるという。

しかし防御服、とりわけマスク等は不足であるという。それを少しでも改善するべく車業界ではベンツが10万枚、またフォルクスワーゲン(VWもおおよそ同量のマスクを政府・ドイツ赤十字を通しい医療機関に寄付した。また中小企業や個人業者も予備がある人たちはマスクを病院に寄付していると聞く。

加えてVWなのだが、この会社は120台以上の産業用3Dプリンターを所有しており、これを使用し人工呼吸器など医療機器の製造をスタートさせて予定であると発表を行い、色々と調整を始めたと聞く。

 

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と、ここまで長々と書いたのだが、さて自分はどうしているのかと言うと、毎日「ゆるゆる」の生活を送っている。仕事ではお客さんも会社も多かれ少なかれ経済ダメージを受けており、よって自分も現在は就業時間を大幅に削減。就業時間が少なければお給料も当然少なくなるのだが(自分は時給計算なので)、ここ数日、やっと春らしくなったドイツ。庭の芝生を刈ったり、鉢植えのバラを地面に植えたりと心穏やかな日々を送っている。

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今日のご飯

2件友達の家によって「収穫」してきました。お庭があるお宅はうらやましいかぎりです。

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その他はお店で売っているものです。帰りに市場に寄ってきました。市場での買いものの利点はプラスチックの袋に入っていないこと。

 

お庭が無い自分はハーブで我慢。

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と言う事で今日はハーブのペーストのパスタ。

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ほとんどゴミが出なかった日。

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ついでなのでゴミ袋。これはコンポストで生分解される。あと紙の袋も市場にはある。

自分はもっぱらパン屋さんの紙袋を主に使用。水物ときはこの袋。友達宅(庭有り)の多くは庭の片隅にコンポスト置いて、分解される生ゴミはコンポストへ・・・。

 

但し食べ残りのコンポストへの廃棄はダメ!。禁止事項ではないけど、ドブネズミがやってくるからねぇ・・・。





 

フランス・暑さで家畜のトラック輸送一時禁止。

こう、毎日暑いと大変だぁ。昨日日本よりここ、ドイツに帰ってきたがドイツの方が暑い・・・。さてウチの車にはクーラーがないので外気34度だと結構暑かったりする。

こんな暑さのなかお隣の国フランスでは食肉用を含め動物・家畜のトラックでの輸送が暑さがひと段落するまで一時禁止となった聞く。動物・家畜だって暑いのは同じである

 

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写真でごまかす

お仕事関係(アスベスト関連)は不定期でFBにアップしているのだが、趣味の環境系のブログまで首が回らない・・・。と言うことで写真を貼ってごまかすことに。

 

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マルハナバチのおしり。針もあるらしいが性格がおとなしいので手で触っても刺されない。蜜ばちより大きめで、ちょっとメタボ体型。

 

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上に同じく。口器(舌?)をさしているのがわかるかしら?

 

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ついでに蝶々。これもストロー(口器)を使用中。

裁判所からの石綿除去命令

昨年ドイツの地方裁判所で石綿対策に関する裁判がおこなわれた。

 

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裁判所に意見を求めたのはマンション(もしくは団地)のオーナーとその建築物の管理会社である

 

事の発端は上記の住居でよくあるビニールタイルが張られている床のリフォームが行われ事にある。

 

前回「情報提供」の話を書いたがドイツではまだまだ努力義務のように「情報提供をする努力をしなさい」と言う感じである。よって今回、石綿含有の検査はおこなわれなかった。

 

それを懸念してか住民から匿名で石綿飛散を心配する電話が役所にあった。そして役所が調査に行き、この建築物のオーナーに石綿検査を要求。その結果タイルを貼り付けていた接着剤にアスベスト含有石綿含有が発覚したという。

 

幸いにも飛散がなかったので「情報提供」を怠った事では法的な罪にはならない。

 

さてここからが本題。

 

このマンション(もしくは団地)ではリフォームをする際にビニールタイルを剥がし、石綿含有を知ってか知らずかその下の層にある接着剤の層を薬品で固め、そしてその上に新規の床をひいた言う。

 

これが今回の論争でテーマである。

 

調査に来た役所は飛散調査を要求しただけではなく、上記の方法による封じ込め・囲い込みをを認める事は出来ないとし、工事にストップをかけた。

 

オーナー及び管理会社は役所にリフォーム工事を中断された事を不服とし、このリフォーム計画は安全であり、計画上も実質的にも石綿繊維の飛散もなかったので問題になるような事はおこなっていないとし、裁判所に訴えた。

 

ドイツでは吹きつけアスベストの関しては除去以外に封じ込めや囲い込みを行う事で一時的(と言っても数年から数十年)に飛散のリスクを下げる対策が認められている。なお封じ込めや囲い込みをした場合、定期的に飛散がないかどうか検査をするという。

 

また石綿セメントやスレートの屋根などは表面をコーティング加工することは禁止とされているたま、実質的には薬剤による封じ込めはできない。また石綿含有のスレートの屋根を太陽光発電の為のパネルなどで覆うことも禁止とされている。よって石綿セメントに関してはこの禁止事項の拡大的解釈とし囲い込みも禁止される。

 

しかし接着剤に関しては規制の具体的な記載がない。

 

さて裁判所だが裁判官はオーナー側の訴えを退ける判決を下した。

 

 

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その理由はやはり興味深いので紹介したい。

 

・1)石綿が実際に飛散するかどうかでは無く、石綿があることで健康リスクが上昇する。

・2)石綿含有の接着剤の層に手を加えなくても接触するだけでも飛散のリスクが生じる可能がある。

・3)石綿含有接着剤の層の封じ込めや囲い込みは飛散の原因になるものが撤去される分けでない。

・4)封じ込めや囲い込みをする事で過去の出来事として忘れ去られてしまう事もある。

・5)そして次にリフォームなりリノベーション、もしくは建築物の解体をする際に「対策済み=石綿撤去」と思い違いをする事も考えられ、知らずにアスベストを飛散させてしまう可能性もある。

・6)石綿含有がある限り健康被害のリスクを回避した事にならず、根本的な石綿負荷の解決にならずリスクは存在し続ける。

 

ことのつまり、裁判所から「ちゃんと石綿含有の接着剤の層を除去しなさい」と判決を下したのである。

 

今後この裁判の判決が「非飛散性アスベスト対策」を行う際に模範とされる事が十分に考えられる。

つまり100%除去かリフォーム&リノベーション無しかと言う2者択一を迫られる事になるかもしれない。

 

リフォーム&リノベーションを行わないと建築物の価値が下がるだけでなく、住居として、歳月ともに「不足」が生じる可能性が十分ある。家賃収入を得ている住居ビルのオーナーにとってはなかなか厳しい判決結果になった。

 

ちなみに今回はオーナー側は「敗北」した事によって、工事の延期による損害賠償をリフォーム会社に支払うだけでなく、裁判に掛かった費用の支払いも余儀なくされた事になる。もちろん、石綿除去費もオーナーの支払い義務になる。

 

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アスベスト調査・分析の話:スイス

アスベスト調査の事前義務は無い。しかし情報提供の義務はある。

 

スイスだけではなくドイツもこの方針を使用している。

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また建築物の解体を改装する際に有害物質が周り(人・環境)に悪影響を与えて事を禁止されている。

 

加えて電気工事や屋根工事他、その他のリフォームなどを業者さんに依頼する際やまた除去屋さんに石綿対策を依頼する際に、業者さんを石綿暴露のリスクに曝すのも禁止である。

労災面からみれば、除去や工事をする作業員を石綿リスクから守るのは雇用者の責任だが、雇用者は建築物の所有者から情報収集する義務がある。

 

そして最初に戻るが建築物の所有者は情報を提供する義務がある。

 

「調査実施の有無」ではなく、「石綿含有の有無」を知らせなければいけないと聞く。

「あるかどうかわからない」と言う回答は認められないと言う。

 

結果、建築物の所有者は建築物の解体や改装時には石綿含有の調査・分析を行う事になる。

 

また仮に工事中で偶然にも石綿含有の可能性がでてきた場合、建築物の所有者は直ちに調査・分析依頼をすることになる。

 

某スイスの民間の調査会社の話によると、1日10件ほどのエア・サンプラーでの調査を行うと言う。またこの会社曰く、「近年石綿含有の調査は日常茶飯事」になりつつある。

 

流石スイスだと思った一言である。ドイツではまだまだ「調査をしましょう。義務があります!」と言う啓蒙の部分が多いように思われる。

 

なお自分の憶測だがエア・サンプラーではなく建材調査を入れれば調査数はもっと増えだろう。(建材調査:建材の一部を採取し、石綿含有を調べる。エア・サンプラーより調査時間が少なく、その分調査費も聊か安くなるらしい)

 

スイスはあの悪名高いエタニット社の本社があった国である。よって使用されている石綿も多い。具体的な数字は私自身は知らないのだが、1990年以前の建築物の80%が石綿含有であるといわれている国である。(比較:ドイツは1995年以前の建築物の25%が石綿含有であるといわれている)よって国も市民もアスベスト被害を深刻に考え、アスベスト対策をする事を重要視している姿勢がうかがえる。

 

また社会問題の大きさもあるが、啓蒙活動の成果も有り、加えてスイス人の持つ愛国心、そして安定した国内経済と政治、このような要素が絡みあい、石綿に調査依頼、石綿対策工事の数は多いと聞く。

 

そんな市民への「アスベストの害」の浸透性が高い国でも昨年は83件の工事現場にて工事の即時停止がかかったと聞く。故意的なのか無知なのかは知らないが83件の工事現場にて「情報提供の義務」の怠りが確認されたという。

 

これは主に石綿含有の疑いがあるにも関わらず、事前調査で石綿含有の調査を怠った事など理由であるようだがもちろん、場合によれば工事業者が建築物の所有者に情報提供を求めなかった事も考えられる。

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しかし、仮に工事業者が建築物の所有者に情報提供を求めなかったとしても、建築物の所有者は率先してリスク回避の為に情報提供するべきであるとみなされ、最終的には建築物の所有者の責任が問われる事になる。

 

日本でも2014年に工事を依頼した発注者の責任が強くなったと聞く。「アスベストあったの??知らなかったなぁ・・・」では済まされないだろう。