ドイツ・環境・自然

環境の国って言われるドイツだけど、色々とジレンマがあるみたい。環境・自然を中心に日常の事書いています。

ドイツ・ゴミの話2016年

 ドイツの先週のニュースより。なお元はドイツ環境省の発表に基づいてるということ。ゴミの話。なんでもドイツは国民1人あたり年間220キロもの包装資材ゴミを廃棄しているという。

 

 包装資材とは例えば紙ダンボールやテトラパック、飲み物などのペットボトル、緩衝材として使われているあのプチプチ、プラスチックの容器や食器、ビニール袋、もちろんガラス容器やアルミでできた缶も包装資材のふくまれる。数えだすと切りがない。

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 ドイツ国内の2016年度の包装資材廃棄量の総量は約1800万トン、これは前年の2015年より気持ち多いだけなのだが、どうやらこの総量は欧州でNo.1らしい。また上記にあるように1人あたり年間220キログラムの包装資材ゴミを廃棄しているという。欧州の1人あたりの年間包装資材ゴミの廃棄量は平均167.3キログラムという事なので、どうみてもドイツはゴミの生産量は欧州内でトップクラス・・・もといワーストクラスである。

(ちなみに2017年の統計については2019年に発表の予定)

 

 ドイツではゴミの分別に力をいれている。デジポット性も高い割合で普及し空のペットボトルはどこでも返還できる。ガラス瓶なども当然である。子供たちも早いうちからゴミの分別の仕方を学ぶし、また移民や難民にためのドイツ語コースや生活習慣のセミナーでもゴミの分別というのは必ず学ぶテーマである。そんな事もありドイツのリサイクル率は70%以上である。

 

しかし実際は70%のリサイクル率を持ってもまだまだ足りないのようである。

 

 また素材別にリサイクル率を見てみると瓶などのガラス製品では85.5%、缶なんどのアルミ製品では87.9%、紙や段ボールなどで88.7%、鉄では92,1%と、かなりのリサイクル率である。しかしビニール製品のリサイクル率は半分以下で49.7%、また木材に関しては26%しかリサイクルされていないという。

 

「ガラスやアルミならリサイクル率が高いのでプラスチックの代わりにガラスやアルミを使用すれば良い」という声もよく聞く。確かにプラスチックより環境には優しいかもしれないが、ガラス瓶やアルミ缶を作るのにはエネルギーやコストがかかる。またこのエネルギーの多くはまだまだ火力発電にたよっているドイツである。

 

 リサイクル率を上げる事も重要だが商品や製品の生産段階で過剰なものを少しでも減らしていく努力が必要不可欠である。

 

ここまで書いて2つ本当の話。

 

1つ目はビオのお店の商品について。

 私自身たまには大手スーパーのビオ製品ではなく、ビオ専門のスーパーで買い物をする事がある(流石に毎日ビオ専門スーパーでの買い物はお財布の関係で無理)。野菜や果物は包装されず、大量に購入する場合などは紙袋いれて購入することになる。(別に紙袋を使用しなくても良いのだが)。

 しかし取り扱っている製品こそビオなのだが、ビニール包装の商品もかなり多い。一部のペットボトルはデジポットが無く、またシャンプーなどの多くはプラスチック容器である。私の好きなメーカーさんは数年前までまだまだがんばってガラス瓶を使用してのだが、生産コストの問題だと思うが現在はプラスチックボトルである。個人的には残念だと思う。とてもお洒落な瓶で気に入っていたのだが。

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 もう一つはドイツの中学生サッカーチームの話。

 昨年の事なのだが、ドイツの少年サッカーチームが隣の国、オランダへ親善試合に行ったときの話し。

親善試合が終り両リームの少年たちは同じ軽食レストランへ。飲み物はミニペットボトルのコーラなりスプライトなりを自分で買うシステムであった。

 食事後ドイツからの少年たちは自分たちの空のペットボトルを集めてレストランのスタッフへ変換。それを見ていたオランダサッカーチームの父兄は「あらぁ、まぁドイツの少年たちは偉いわね、空のボトルを自分で片付けるなんて・・・」と感心。

 

 それもそのはず、ドイツの少年たちにとってペットボトルのデジポットはまったく普通の事なのである。通常ペットボトルのドリンクを購入する場合、ボトル代が代金に上乗せされている。空ボトルを返還するとボトル代が戻ってくる。彼らは生活習慣として空ボトルを返還したのである。ただしオランデではデジポットはドイツほど普及していなく、よって少年たちは返金してもらわなかったのだが・・・・。でも少年たちのこのような振る舞いは微笑ましい限りである。